何かが出てきそうで何も出てこない。でも、ちょっと出てくる
ジャンルは一人称視点のホラーゲーム
近年自分がプレイしたホラーゲームでも群を抜いて雰囲気が最高だった。ホラーゲームをプレイして若干寒気がしたのは何年ぶりだろう。風邪ひいたかな?
プレイヤーは訳の分からないまま、謎の施設にリスポンしてゲームスタート。最初の段階では何が何だか分からないという精神的恐怖に加え、何か出てくるのではないか?という緊張感に襲われる。
そして、この施設には不思議なことが起こる。後ろを振り向くとさっきまでと違う部屋があったり、ドアが出現したりと構造が変わるのだ。このゲームに地図はない。自分が地図のないゲームをプレイするときは頭の中で地図を書きながらプレイするのだが、それが無効になってしまう。自分の現在地が完全に分からなくなるのだ。これのおかげで結構混乱する。100%ランダム変化というわけではなさそうなので、途中から何となく感覚が戻ってくるが、それまでは「ここどこだ?」となっていた。しかも思わせぶりなBGMと女の子のすすり泣く声や男の声が聞こえるので緊張感が解けることがない。
思わせぶりと言っても全く敵が出てこないわけではない。たまに変なモンスターが「あ、俺の出番だ」と思い出したように出てくる。明確な敵の姿を見てしまうと恐怖が和らいでしまう。(もしかしてお前もここで迷ってるの?)
自分のホラーゲームの理想の演出は「音がする→何かいると思い探す→何もいない→また音がする」この繰り返しだ。例えばだが、自分が部屋にいたとして、その部屋は明るく、部屋の隅に猫がいることがはっきり分かり、猫が、がさごそと何かで遊んでいる。だが、もし部屋が真っ暗で何も見えなかったら?
存在があるのか、ないのか分からないのが、一番緊張感がいい感じになる。
このゲームは敵こそ出てきてしまうが、自分の理想に近い。
3D酔いする人はこのゲームのプレイは向いていないかもしれない。プレイヤーの視点はほぼ常に視界が微妙にぼやけていたり、ぐにゃぐにゃしたりする。
プレイ時間は2時間くらい。難易度はそれほど高くない。ストーリー重視な感じなので英語ができた方が楽しめるが、英語ができなかったとしてもクリアは可能だ。